先月に続き、梅里2丁目町会の防災訓練に参加させていただきました。始めに消防署の方から自助・共助の重要性について次のようなお話がありました。『通常、火災発生時には5~6台の消防車が出動しますが、震災が発生し同時多発的に火災が発生した場合、他の消火活動に追われ消防車が出動できなくなる場合があります。その際には、自分たちで自分のまちを守る初期消火が大変に重要になります。』これまで繰り返し伺ってきたお話ですが、防災意識を高めるには同じことを繰り返すこうした機会が重要であると実感しました。訓練には、町会の役員さんが多く参加されていますが、どの地域の訓練に参加しても若者の参加が少なく、いざという時にはやはり若者のチカラが必要になると感じた訓練でもありました。街頭には50~60メートルの間隔で消火器が設置されていますが、女性から消火器が重く感じられるという声。確かに火災発生時、消火器を持って走ることは難儀であろうと思われました。また、水道の本管を水利とするスタンドパイプという初期消火器具を使用するには、道路上に黄色いラインで囲われた消火栓と書かれたマンホール状の蓋を開けなければなりませんが、「あれは私たちには開けられない」との声。私が導入を提案し実現した水道栓を使用した初期消火器具は、大きなリュックの中に10メートルのホースとノズルで7キロになりますが、防災倉庫から火災発生現場まで背負って走るには体力が必要と思われました。

午後は、馬橋地区防災会連合会の防災講演会に参加しました。皆様に一番身近な基礎自治体である杉並区が防災対策を進めるにあたり、根拠とする資料の1つに東京都が公表している被害想定という資料があります。これは、季節、風速、時間、震度、震源地など様々なシチュエーションを想定し、町丁目ごとの木造住宅密集度、道路の広さ、行き止まりの状況、空地率など勘案し、その際の被害状況を示した資料です。杉並区では、更に細かく50メートル四方での被害想定シミュレーションを作成公表して、自分の住む地域がどのような地域であるかをしり、自助の備えの参考としていただき、共助・公助の防災対策を進めてきました。講演会では、東京都が10年ぶりに公表した被害想定と10年前の同資料とを比較して杉並区の被害想定が総合的に減少していることが確認できました。火災発生件数は10件減少し27件、火災消失棟数は約半数の1万棟、死者556人から316人、負傷者4849人から3410人へ減少、また電力停電率14.3%、上下水道断水率16.8%とライフラインの防災対策も改善していました。

講演会に参加して、これまで取組んできた耐震化・不燃化住宅の促進、道路の拡幅、空地の確保、こうした公助の防災対策を着実に進めていくことを確認。そして、講演の最後に呼びかけられた『自分が被災者、避難者にならないために、救助者ではなく救援者に回れるように、自宅の点検をしっかり行っていきましょう!!』との声にいくら大切と分かっていても中々進まないのが自宅の対策ではないか?!これから家庭内の防災対策の推進に力を入れていこうと決意し帰って本を2冊ポチしました。勉強して『ワカモノ防災、家庭内防災』をテーマに次の議会で質問します。いつも現場に課題解決の答えがある。そう思い地域を走り回っていますが、この姿勢でこれからも走り続けます。

これから空気が乾燥し火災が発生しやすい季節です。また、師走は何かと気忙しくうっかりという事も増えてまいります。お互いに火の元用心!!声をかけあってまいりましょう~